ワインのラベルに書かれた「酸化防止剤(亜硫酸塩)」——正体は主にSO₂(二酸化硫黄)です。硫黄という文字から危険な薬品を想像する方もいるかもしれませんが、古代ローマの時代からワインに使われてきた、歴史のある技術です。
Chapter 01
酸化防止剤(亜硫酸塩)とは何か
つまり、酸化防止剤は「ワインを安定させ、世界中に届けるための技術」です。悪者ではなく、ひとつの合理的な選択として存在しています。
Chapter 02
体への影響は?
「頭痛の原因」は本当か
「ワインを飲むと頭痛がする」という経験から、「酸化防止剤が原因では?」と考える方は少なくありません。
ただ、これは少し慎重に考える必要があります。
📊 法律上の使用量について
日本の食品衛生法では、ワインに添加できる亜硫酸塩の上限は350mg/L以下と定められています。実際に含まれる量はこれを大きく下回るケースがほとんどです。
ちなみに、ドライフルーツには最大2,000mg/kg、甘口ワインには450mg/Lまで許可されています。規制の観点では、ワインの亜硫酸塩量は比較的少ない部類です。
ワイン後の頭痛や不調の原因として考えられるのは、亜硫酸塩だけではありません。
- アルコール量そのもの
- 飲みすぎ・水分不足
- 糖分・タンニン
- ヒスタミン(赤ワインに多い)
- 体質・体調・睡眠
- 亜硫酸塩へのアレルギー(一部の人)
- 喘息の方は反応しやすい場合がある
- ビタミンB1と結合する性質がある
- 敏感な体質の方への影響は否定できない
- 過剰摂取は避けるべき(他の食品でも同様)
同時に、「問題ない」と言い切るだけでも不十分かもしれない。
自分の体質と向き合いながら選ぶのが、一番誠実なアプローチだと思います。
Chapter 03
「無添加」は簡単ではない。
だからこそ意味がある。
「酸化防止剤を使わない」というのは、ただ入れないだけの話ではありません。
酸化防止剤を使わないワインづくりには、いくつもの難しさが伴います。
つまり、「無添加ワイン」とは「入れない」という消極的な選択ではなく、入れなくても成立する畑・技術・哲学を積み上げた結果として生まれるものです。